書留等の引受番号のチェックデジットと使い回し

書留や配達記録の際,各郵便物には「***-**-*****-*」というフォーマットの 11 桁の「引受番号」が割り当てられる.先日郵便局で何通か書留を送った際,連番の引受番号を見て,「あっ」と思った.

…
***-**-**979-5
***-**-**980-6
***-**-**981-0
***-**-**982-1
***-**-**983-2
…

アレゲな人ならピンと来るだろう.これはチェックデジットだ!



末尾 1 桁はどうやら 7 を法とするチェックデジットのようだ.で,今回の引受番号から演繹して,前半 10 桁をそのまま 7 で割った剰余であることが推測できた.



これは面白い.他の桁は何を表しているのだろう,とぐぐってみたところ,ソフトイーサの登さんのページがヒットした.

ここに出ている番号「131-12-38385-2」も確かに 7 を法とする剰余がチェックデジットになっており,推測は当たっていたようだ.ちなみに登さんは

どうやらチェックサムは無いようであるので
と書かれているが,登さんの出された郵便物が 1 通だったので,残念ながら連番の規則性に気付かれなかったと思われる.



ところで,この登さんのページに見過ごせない話が書いてあった.な,なんと,書留追跡サービスで「自分の郵便物情報と共に他人の郵便物情報が表示されてしまう」というのだ.

上記の結果を見ればわかるように、自分の郵便物の配達状況だけではなく、同じ引受番号の配達記録として全く知らない他人の郵便物の配達状況を表示することができたが、これらが同一ページに表示されるということは、何らかの番号管理システム上の不具合 (機械的ミス・人為的ミスなど) によって、同一の「引受番号」を二重利用している可能性があるということになる。あるいは、「配達状況」表示用 Web ページのプログラムにバグが存在するのかも知れない。
うーむ.なんだこれは.ということでさらにぐぐったところ,2 ちゃんねるであっさりと答えが見つかった.

実は、書留・小包等の「番号」は“使いまわし”をしています。

そうしないと、いつか番号が足りなくなる事は想像できると思います。

当然ですが、短期間で“ダブる”事のないように配慮されているとは思いますが

偶然にも複数の郵便の追跡情報が同時にシステムに入ってしまう事例があります。

私は過去に普通小包および配達記録でそれを目撃した事がありますが

一般書留でそれが発生している可能性があるとは驚きです。

通常郵便の書留番号[***-**-*****-*]について解説します。

同様の内容が書かれた一般(というより大口)向けパンフレットが過去にありましたので
“マル秘”ではないでしょう。多少補足します。



1桁目:種別

  1…一般 2…現金 3〜4…簡易 5〜6…配達記録

  7…代引・一般 8…代引・簡易/普通

2〜3桁目:地域(差出局管轄の郵政局)

  00〜30…東京 31〜45…関東 46〜47…信越

  48〜56…東海 57〜58…北陸 59〜76…近畿

  77〜81…中国 82〜83…四国 84〜90…九州

  91〜95…東北 96〜98…北海道 99…沖縄

4〜5桁目:区分

  00〜59…個別(郵便局で貼付するシール状のもの)

  60〜99…大口(割引の条件として差出人があらかじめ印刷するもの)

6〜10桁目:個別番号(00000〜99999)

11桁目:チェックデジット(0〜6)
やはり使い回されてたのか….

個別番号が 5 桁,区分を含めても +2 桁,そして

書留(現金、簡易も含めて)は13年度、約1億7000万通、差しだされている。
という事実を合わせると,かなり頻繁に使い回しされてることが容易にうかがえる.つまり,登さんの遭遇した事例はプログラムミスや人為ミスではなく,「仕様です」ということになる.

まあ使い回すのは別にいいんだけど,他人の郵便物の情報が見えちゃうというのはね,ちょっとね.



参考までに,小包番号の法則も見つけたので載せておく.やっぱり 7 のチェックデジット

小包番号については、最後の1桁はチェックデジットになっているので

厳密な連番にはなりませんが、検索時にはその辺を意識します。

(0−6の繰り返し)


「小包番号の法則」

1桁目は私も「郵政局」か「地域」「地方」の番号だと思いますが

意味がないですね。ラベルは全国どこへ持っていっても使えますし。

私の局で使用中のものの箱に「中国・四国・九州用」と書いてあります。

2桁目ですが、「大口利用者の私製」を除けば

 1:普通用(A)=普通に窓口で配布する普通用ラベル

 2:普通用(B)

 3:普通用(C)

 4:普通用(S)=受取人の名前のみの小さいラベル

 5:書留用

 7:代引用 ※書留と普通の区別は不明

 8:翌朝10時用

 9:冊子小包用 ※新(超)特急郵便用を見た事があります

翌朝10時用はさらに3桁目で区別できます。

 *8−0***:普通用

 *8−4***:普通用(S)

 *8−6***:書留用

小包ラベルは通常1箱500部ですが、

さすがに「普通の個人」で1箱持っていった方はまだいません(笑)

B(C?)は確か「取次店用」です。

「お客様控」が2枚のタイプです。(=1枚が「取次店控」)
追記 (2007-10-15): 郵政民営化以降初めて書留を送ってみたところ,細かいところがいろいろと変更されていた.
  • 「書留・配達記録郵便物受領証」が複写式手書きから感熱紙印字形式 (レシート形式) になり,依頼主住所や宛先は職員が手持ちスキャナで封筒から読み取って画像として印字するようになった (住所の端が切れているが別にいいようだ).
  • 「引受番号」が「お問い合わせ番号」になった.ハイフンなし.チェックデジットを含めてフォーマットは従来通り.
  • 追跡サービスのインタフェースは同一だが,郵便局名が「○○」から「○○郵便局」「○○支店」になった.引受は「○○郵便局」,発送は「○○支店」と別会社の管轄らしい.