timesnew.tar.gz を Windows の TeX で使う前に設定すべきこと
先日も書いた [2007-02-08] timesnew.tar.gz は TeX で Times New Roman や Arial を使うためのパッケージであり,timesnewp,mathmnsx,mathmnsxx などのスタイルファイルが含まれている.
一般的な Windows 用 TeX インストーラで「標準インストール」を選択するとデフォルトで勝手にインストールされているので,恐らくほとんどの Windows TeX ユーザの環境には既に入っているものと思う.しかし実はそのままではまともに動かない.具体的には,コンパイルは通るんだけど dviout や dvipdfm によるフォントの表示,印刷ができない.Cannot resolve fonts とか言われてしまったりする.インストーラは単にパッケージを展開するだけで,フォントの設定まではやってくれないのだ.
というわけで以下では,timesnew パッケージ導入後に Windows でやっておくべき作業をまとめておく.なお,この内容はパッケージに同梱されている timesnew.txt にだいたい書かれている.
以降,TeX がインストールされているディレクトリを C:\tex とする.適宜読み替えて下さい.また,C:\tex\share\texmf のことを $TEXMF と表記する.
- まず,GhostScript がインストール済であることを確認する.まだの場合はインストールしておく.
- timesnew パッケージがインストール済であることを確認する.コマンドプロンプトを起動して,
kpsewhich timesnewp.sty
を実行してみて,Path が表示されればおk.
- Adobe Acrobat Reader 4.0 以降がインストール済であることを確認する.まだの場合はインストールしておく (注意: 最近の 6.x,7.x でうまくいくかどうかは未確認).
- $TEXMF\fonts\type1 に monotype というディレクトリを作成する.
- C:\Program Files\Common Files\Adobe\Fonts\Reqrd\Base から
- _a______.pfb
- _ab_____.pfb
- _abi____.pfb
- _ai_____.pfb
- _eb_____.pfb
- _ebi____.pfb
- _ei_____.pfb
- _er_____.pfb
- _a______.pfb
- $TEXMF\web2c\updmap.cfg 内の
#Map monotype.map
となっているところの「#」を削除する.
- コマンドプロンプトから
updmap
を実行する.
ちなみに Unix の場合はまた違った手続が必要になるが,これはやはり同梱されている unix-readme.euc を見て欲しい.まあ,Unix で使う場合は手動でパッケージを展開するだろうから,この文書にも気付くだろうと思うけど.