今の PC はプログラミングに至るまでの障壁が高すぎる
激しく同意.
いまどきの子供たちは,どうやって「初めてのプログラミング」と出会うものなんだろう? まず VisualBasic を買ってきて,同時に入門書も買ってきて,ソフトをインストールして,必要な SDK をインストールして, IDE の使い方を覚えて,入門書を適切なところまで読み進めて……そこまでしてようやくできるのが味気ないダイアログアプリケーションだったりしたら……そもそもプログラミングを学んでみようなんて思ってくれるかな?
昔のパソコンは,電源を入れるだけで BASIC が "OK" と返してくれた。1行コマンドを打ち込むだけでパソコンが歌ってくれたりした。プログラミングはたったの数行だけでも十分に刺激的なもので,そういった刺激と触れ合う機会が,常に子供たちの近くに置かれていた。
PC-8801 の N88-BASIC でプログラミングを覚えた身としては,あの「電源を入れただけでプログラミング環境が立ち上がっている」 (というかそれ以外の選択肢がない) という状況だったからこそ,プログラミングに手を染めた気がする.もし,当時の自分に与えられたのが現在の最新鋭の Vista PC だったとしたら,自分はプログラミングに興味を持っただろうか? ブログや Mixi はやってみたかも知れないが,プログラミングには手を出さなかったかも知れない.
まだ Unix ならたいていコンパイラがついているし (ついてない Linux を触ったことはあるが…),各種スクリプトもあるし,プログラミングまでの障壁はそんなに高くない.しかし Windows の場合,VC++ を入れるだけで一苦労 [2007-03-23].さらに一番簡単なダイアログボックスを出すだけでも,ウィンドウプロシージャがどうとか,変なデータ型が大量に出てきたりとか,100 行くらいは軽く必要で,大人でもげんなりする.
そういう意味で,この Hackety Hack は面白いと思う.いきなりウェブアプリから始めるってのはどうかという気もするけど,最近の子供はむしろそっちからプログラミングの世界に入っていくのかな.