無着陸無給油世界一周

ボイジャー.といっても惑星探査機のほうではなく,無着陸無給油世界一周を果たしたプロペラ機のこと.


ボイジャの凄いところは、すべての燃料を離陸のときに積み込んでいたことだ。

 どれくらいの燃料が必要だったか、というと、機体の重量の約9倍だった。ようするに、総重量の90%近くが燃料だったわけである。こうなると、最大の難関は、一番重い状態で離陸しなければならないことである。この離陸のために、2機めのエンジンが必要だっただろうし、非常に長い滑走路が不可欠だった。
おそらくツィオルコフスキーの公式とは全く別の設計指針に支配されているはずだけど (多分増速はあまり重要でない),化学ロケットと似たような比になるのは面白いな.極限を目指す乗物はだいたいこの辺りに落ち着くのだろうか.



そういやボイジャーを設計したバート・ルータンスペースシップワンの設計者でもある.パイロットのジーナ・イェーガーは,音速の壁を初めて破ったあのチャック・イェーガーのまたいとこだそうだ.設計思想は違っても,その根底にある心意気は,ロケットもボイジャーも共有してるのかも知れない.