学生の小論文を勝手に公開で裁判沙汰

Oakland 大の教授が,学生が書いたある企業の過失を主張する小論文をウェブで公開したところ,Google に拾われて全世界に有名になってしまい,その企業から名誉毀損で訴えられたそうだ.

内容的に公開すべきじゃなかったというのはもちろんあるが,それよりも他人の著作物を勝手に公開することの是非を考えさせられた.他人からのメールや他人の言動をウェブで公開してはいけないのは当然だけど,多分小論文やレポートや答案や会議資料も,私信に準ずるものと考えてよいだろう.教育のために学生向けに公開するなら,アクセス制限をかけたほうがよいと思う.で,公開されたのは 2002 年ですか.そろそろこういう話が厳しくなってきた時代だよな.これが 90 年代だったらけっこうありがちな事例だったのではと思うけど.

ちなみに私が大学学部生だった頃は,教官が学生からのレポートや実習課題などを実名入りでばんばん全世界に勝手に発信していたものだ.まだ主要ブラウザが Mosaic だった頃の話だ.今ふと思い出して,ある教官のサイトをみてみたら…おわー.恐ろしいことに私のレポートをスキャンしたものがいまだに名前入りで公開されてるではないか.サイトが引っ越してリニューアルしてもまだ載ってるということは,このまま半永久的にさらされるんだろうな.とほほ.場所は秘密.ちなみに慣れない Windows 3.1 で苦労して書いた覚えがある.