メールの返信を受け取るコツ

「メール破産しそうな人から返信を受け取るコツ」

を読んで,思ったことをつらつらと.



私も昔は空気の読めない長い業務メールをよく書いてボスに「だいたいね,君のメールはいつも長過ぎるんだよ.ぶちぶちぶち…」と説教されたり,メールが律速となったせいで仕事が何ヵ月も遅れたりしたものですが(激ぉ,ボスが超多忙な人種だったこともあり,この手の tips はわりと早いうちに経験的に覚えました.




〆切を設定してあげる
これって,複数の人間からの返事を期待する場合には特に外せない気が.毎年,慣れない新人君幹事が宴会の案内をメンバーに送り,出欠回答の締切をうっかり書き忘れたがために「○○さんから出欠の返事が来ない〜orz」と嘆いているのを見ます.単に「返信下さい」と書いただけでは来ない返信も,「○月○日までに」と書くとなぜか回収率が上がる不思議.締切ドリブンな人の心を動かす何かがあるのでしょう(笑).返事がない場合のペナルティ (宴会の会費を多めに徴収されるとか,何か別の仕事を割り振るとか) を明記するというえげつない手も見たことあるな(ぉ.

あと実はこの tips,メールを出すこっちにとってもメリットは大きいです.ポーリングから解放されますから!




返信が不要なメールにする
デフォルトを決めてしまうということですね.これも多用してます.例に挙がってるような承認のメールはもちろんですが,コンセンサス (what you mean) を確認するのにも便利です.特に相手のメールの文意や語義があいまいな場合に威力を発揮します.

例えば「○○さんからのメールのこの部分,多分△△という意味で書いてると思うんだけど,××という意味にも取れるよなあ.このまま△△とみなして進めたいけど,念のため確認しておきたい」という場合,「これは△△という意味だと理解いたしました.誤認ありましたらお知らせ下さい」とかやっています.確かにメールを見落とされた場合を考えると万全ではないですが,△△だろうと勝手に解釈して黙って進めるよりはずっと安心かと.



他に,個人的によく使う技.
Subject はあえて日本語で
MIME 以前の「Subject には日本語を使うな」教育を受けて来たこともあり,個人的には英語の Subject を多用しがちな傾向にあるのですが,最近は対外的なメール,重要なメールではあえて日本語 Subject を心がけています.

英語だと,(人間にとってもスパムフィルタにとっても) スパムと間違えやすい,メールボックスの中の視認性が悪い,英語に慣れていない人にはパッと見よくわからない,という欠点が存在します.実際,

# 最近英語のタイトルのメールを読み飛ばす癖がついてしまいました。^^;
というメールをもらったことがあります.

日本語であっても,単に「ありがとうございました」とか「お伺い」とかいった抽象的な Subject だと読み飛ばされてしまうことがあるようです.一度名刺交換した程度の相手であれば「○○の△△です」と所属と氏名を書いて思い出しやすくしたりすることもあります.まあ,あまり目立たせすぎてスレタイみたいになったら本末転倒ですが(激ぉ
直接電話する
本当に急いでいる時はこれしかない(ぉ.とはいえ小心者なので同業者にはあまり使いません.

むしろ,こちらが客でメーカーさんに納期を確認したりする場合は,それほど緊急性はなくても気がねなく使える技です.「訊けば分かる」用件なら確実に電話に軍配が上がります.これは直属の上司から教わった技.
リマインダを送る
上記の締切法と併用すると便利ですが,締切直前にリマインダを送る方法です.一個人宛のメールでこれをやるのはさすがに失礼な気がしますが,複数メンバ宛なら問題ないでしょう.



さて,ここまでは比較的軽傷の人,あるいは処理のキャパシティは超えてないけど単にめんどくさがりで返事くれない人,忘れっぽい人,放任主義な人,などには非常に有効な対処法でした.しかし,本当に深刻にメール破産しかかっている人の場合,もはや効果がきわめて薄いことがあります.こういうケースでは,一度読み飛ばされた用件をいかに再アピールするかという別の戦略が必要になってきます.



いや,単に「例の件どうなってんだ早く返事くれやゴルァ」というメールを送れば済む話なんですよ.ただですね,相手がえらいひとだったり面識ほとんどなかったりした場合,そんなメールを送れる程の勇気がないケースがたまにあります.というわけで,いかに「返事くれゴルァ」を婉曲に伝えるかという非常に姑息な話になってくるわけです(激ぉ.以下はあまり真似しないほうが(ぉ



まず,相手が複数のメールアドレスを持っている場合は,「念のため○○のメールアドレスにも再送します」とかいって当初とは違う宛先に再送したりとか (当初の宛先は Cc します).まあ実際,片方のメールアドレスしかチェックしてない場合もありますし,そうでなくてもリマインダにはなります.Subject は Re: でつなげず,別の文字列にしてアピールしたり….

あるいは,別件を作ってメールし,そのメール内で「そういえば…」などといってしれっと催促します.ついでのような顔をしていますがそっちが本心です.



先日も,以上のようなひねくれた督促をしたおかげで,大変多忙な方から以下のような返信をもらうことができました (笑):

返信が大変遅くなってすみません。

メールを見落としていました。

#600通くらい未読状態です。

以降も,顔を合わせるたびに「(読み飛ばす可能性があるので) メールで催促して下さいね」と念を押されるようになってしまった….とほほ.