和田先生のハッカーぶり

LL 魂で和田先生の基調講演があったらしい.


和田先生は1931年生まれと高齢だが、ジーンズ姿で「次に読んでみたいソースコードTeXで書かれたBASIC」と言って会場からリスペクトの混じった笑いを取るなど、ハッカーぶり健在といった様子だ。
ツボった.

その人は、エレベータに乗り込むなり操作盤のパネルを開いてパチパチとスイッチを切り替え、1階から9階まで必ずノンストップで上がってしまい、1日の作業を終えて帰宅する際には、必ず自分の端末からエレベータを自分のいる階に呼び寄せてしまう。
こういう話好きだ.

中央に1本の足がついた円盤の上に、球と円柱を接触させて置く。円柱は上下にだけ動く。この円盤を回転させることで摩擦のある球と円柱がある関係で動き、円柱の移動距離を測ることでsin値が求まる。潮位予測器は、この円盤形の積分器をいくつか用意し、滑車とひもを組み合わせることでフーリエ合成を行う。最終的には「ひもの長さ」というアナログな値として、水位の時間変化を求め、ロール紙状のものに記録したのだという。
激しく見てみたい.いやむしろ作りたい.

ところで、和田先生はダ・ヴィンチの楕円コンパスの図も潮位予測器の図もポストスクリプトで描いたという。

すかさず和田先生は、「慣れでしょうね、私はファイルを開くと、まずパーセント、ビックリと入力しちゃうんですよ」と言い放ち、会場は拍手と笑いに包まれた。
いやすげえわ.



紛れもないハッカー,というか guru だ.素晴らしい.

以下,和田先生にまつわるページいろいろ.



個人ページ.本人によるパラメトロン PC-1 の解説ページ.プログラムライブラリ等.IPSJ コンピュータ博物館の記事.

プログラムの一部をテーブルと兼用することで,プログラムサイズを短縮したので,後に文学的作品と評せられるようになり,日本で最初のハッカー作品といわれることになった.
和田研フォント.未だにお世話になってます.共立出版小山氏による TeX が日本に入って来た頃の回想.面白い.Happy Hacking Keyboard 和田先生ページと,これまた PostScript で書かれたキーボードのアニメーション.ああー bit 読みたいなあ.